「トリンが言ってたのはこの辺ね…」
デーボス軍が現れたという情報を聞いたキョウリュウピンクことアミィ結月は、人気のない荒れた工場地帯に来ていた。
「いないわね…ん?」
辺りを見回してある工場の小屋に人影らしきものを見つけ、近づくアミィ。すると、中ではデーボモンスターが何やら作業をしていた。
「いた!ここは慎重に…」
ゆっくりと近づくアミィだったが、足下の枝に気付かず、踏んづけてパキッと音を鳴らしてしまった。
「誰だ!?」とアミィの方にビームを発射するデーモンスター。だが、間一髪のところでそれを回避するアミィ。
「デーボモンスター!こんな所で何を企んでいるの!?」
「貴様、キョウリュウピンクだな、よし、まずお前から始末してやろう」
「こっちが始末してあげるわ、ブレイブイン!キョウリュウチェンジ!」
サンバのリズムに合わせてステップを踏むアミィ。
「ファイヤー!」
天高く銃を射つとキョウリュウピンクへと変身した。
「角の勇者!キョウリュウピンク!アームドオン!」
銃の側面を右腕に当てたまま肩から下へと滑らせると右腕に武器が装着された。
お互いに一進一退の攻防をする二人。
「強いわね…」
「よし、これを喰らえ!」
デーボモンスターは真っ白な本を広げるとピンクに向けた。すると、ピンクはその本の中へと吸い込まれてしまった。「キャー!!」という叫び声と共に吸い込まれたピンク。
「よし、吸い込まれたな。あとはこのデーボモノーカキの思うがままだ」
モノーカキはペンを取ると本に何かを書き始めた。どんどんとペンを進めてるモノーカキ。「これでよし」モノーカキがペンを止め、本を閉じた。
「あとは待つだけだな」と言って笑うモノーカキ。
「ここは…」
アミィが目覚めたのは暗い森の中だった。
どうやら変身は解けてしまっていて、ここでは変身も通信も不可能のようだ。
「一体ここはどこなのかしら…」
森の中をさ迷いながら歩いていると、一軒の家が見えてきた。
「あそこで聞いてみよう」
家に近づきノックをするアミィ。
「すいませーん、どなたかいらっしゃいますかー?」
すると中から一人の老婆が出てきた。
「まぁ、こんな所にお客さんとは珍しい。さ、中にお入り」
促されるままに中に入るアミィ。
とりあえず椅子に座り、ここまでのことを老婆に説明するアミィ。
「そうかい、そりゃあ大変だったね」
「そうなんです。だから早く元いた所に戻らないと」
「その前にその汚れた体を綺麗にしていきなさいよ」
確かに老婆の言う通り、森の中をさ迷っていたアミィの体は汚れていた。
「あ、まぁ、でも急いでるので―」
「いいからいいから」
アミィは半ば強引に老婆に風呂場まで連れてこられてしまった。
「ゆっくり入っていきな」
アミィも連れてこられてしまったし、汚れているのは確かなので、入ることにした。
体を流し、ゆっくりと湯船に浸かるアミィ。
「ん~気持ちいい~♪」
その様子を隙間から覗く老婆。
「久しぶりに上物が来たねぇ。でもちょっと細すぎるから、しっかりと太らせてあげないとねぇ。ヒッヒッヒ」
老婆の考えなど気付かないアミィはバスタイムを満喫した
風呂から上がると様々な料理を老婆が用意してあった。
「もう外も暗いから今日は泊まっていきな」
確かに老婆の言う通り、外は真っ暗になっていて、ライトで照らしてもほとんど意味がない程だった。
「これじゃさすがに無理かな…じゃあお言葉に甘えて」
「料理も沢山作ったから冷めないうちに食べな」
「うわ~美味しそう~いただきまーす」
美味しそうな匂いに身を任せて料理を口に運ぶアミィ。
「すっごい美味しい!」
「それは良かった、どんどん食べな」
森の中をさ迷いっていたのでお腹も空いていたらしく、次々と食べていくアミィ。
沢山あった料理のほとんどをあっという間に完食してしまった。
「ご馳走さまでした。もーお腹パンパン」
「そりゃ良かった」
「何だかお腹一杯になったら眠くなってきちゃった」
「隣の部屋にベッドがあるからそこで寝なさい」
「何から何までありがとうございます。それじゃお休みなさい」
ベッドに入るとすぐに眠ってしまったアミィ。
「沢山食べてくれたねぇ。太り薬と眠り薬を入れた料理だからきっと眠ってる間丸々と太るだろうね…楽しみだ」
不敵な笑みをうかべる老婆。
その数時間後、老婆の薬が効いてきたのか、アミィの体が徐々に膨らみ始めた。どんどんと丸くなっていくアミィ。来ていた服もビリビリと音を立て始め、ベルトも千切れ、下着も伸びてヒモのようになり、ついには破けて丸裸になってしまった。しかし、眠り薬の効果が強かったのか、アミィは一切起きることはなかった。
服が破ける音を聞いてアミィの部屋に来た老婆。
「これはすごい、予想以上に太ったね~、とっても美味しそうだ」
そう言って早速準備に取り掛かる老婆。
アミィをベッドからキッチンへ移し仰向けに寝かせた。
「美味しい料理にしてあげるからねぇ、さて…丸焼きにしようか」
アミィの全身に塩コショウを振りかけ、そのあとたっぷりとオリーブオイルを塗り込む老婆。
「このお腹と足の柔らかい手触り…脂が乗ってて美味しい肉の証拠だねぇ、しかしよっぽど眠り薬が効いたみたいだね、これだけ触っても起きないとは。まぁ起きて暴れられても困るけどね。よし、味付け完了」
アミィは老婆によってヌルヌルのオイルと塩コショウまみれになっていた。
「さて、あとは香草で包んでオーブンで焼くだけだね」
老婆は大きな香草でアミィを包むとオーブンに入れた。
「よし火をつけるかね」
老婆はオーブンに火をつけて扉をしめた。
「ん…熱い…何これ?葉っぱの中?それになんかあたし太ってる!?」
熱さに目を覚ましたアミィだったが、時すでに遅く、いくらもがここうとも焼かれていくだけだった。自分の置かれている状況が分からぬまま焼かれていき、ついにただの肉となってしまった。
すると、辺りが白く光り始めた……
モノーカキの本が白く光り始めた。
「お、きたか!」
本が突然開くと中から大きなオーブンが現れた。とても良い匂いを醸し出している。
「良い匂いだ早速中を拝見しよう」
扉を開けると中から大きな香草にくるまれた物が煙と共に出てきた。
香草を広げるモノーカキ。すると中から香草の匂いがしっかりと付き、茶色く焼けたアミィの香草焼きが出来上がっていた。
「素晴らしいな!ここまで丸々と太るとは!実に美味そうだ!俺の書いた話は上手くいったみたいだな」
モノーカキの能力は本に取り込んだものを自らが書いた物語通りにすることが出来るようだ。
「早速頂こう」
そう言って丸々としたアミィのお腹に被りつくモノーカキ。
「肉汁が溢れ出す!とろける脂にこのあっさりした味…最高だ!」
ガブガブと肉に被り付き腹肉をあっという間に食べ尽くすモノーカキ。
「次はこの足」
足をフライドチキンのように両手に持って被りつくモノーカキ。
「足も脂が乗ってるが、腹と違う肉質だな。食べごたえがあって濃厚だな。散々仲間を蹴ってくれた足だから、しっかり食ってやろう」
足もすぐに食べ尽くしてしまうモノーカキ。
そのあとも巨乳になった胸、プルプルの腕、モチモチの尻、頭までも全て食べ尽くしてしまった。
「あー食った食った!さて、食後の運動がてら他のキョウリュウジャー達の始末にでも行くか」
モノーカキは街へ向かって歩き出した。